
赤ちゃんへの影響を考慮し、妊娠中のお母さんには過剰摂取に気を付けたい食品があります(*1) 。コーヒーやお茶を飲んでほっと一息つく、仕事中の眠気覚ましにエナジードリンクを飲む――といった人も少なくないでしょう。 これらの飲料にはカフェインが含まれますが、「妊娠中はカフェインを摂ったらダメなの?」「妊活中だけど、いつから控えるべき?」といった疑問をもっている人もいるのではないでしょうか。この記事では、カフェインの働き、妊娠中を含めた過剰摂取によるリスクなどを解説します。
カフェインの作用や過剰摂取のリスクは?
カフェインには、神経を鎮静させる「アデノシン」という物質の働きを阻害し、 神経を興奮させる働きがあり、眠気覚ましになることがよく知られています(*2)。 コーヒーなどを飲むと気持ちがシャキッとするのはこのためです。
一方で、カフェインの過剰摂取は、めまい、心拍数の 増加、不安感、不眠を招く可能性があります。長期的なリスクには高血圧などがあります(*3)。

妊娠中はカフェインの摂り過ぎに注意しよう。でも、必ずしも0にする必要はありません
妊娠中に高濃度のカフェインを摂取すると、胎児の発育を妨げる可能性が指摘されています。また、WHO(世界保健機関)は妊娠中の高カフェイン摂取は、出生時の低体重、流産や死産のリスクが高まる可能性があるとしています(*5)。ただし、これはあくまで、過剰摂取によって懸念されるリスクです。
では、カフェイン摂取の適量とはどのくらいなのでしょうか。 カフェインは、人によって影響の出方が大きく異なる成分です。こうした個人差の大きさから、国際的にも「1日にどのくらいまでなら安全か」という明確な基準は、現在のところ定められていませんが(*6)、WHOは高カフェイン摂取(1日300 mg 以上)の妊婦に対し、妊娠中は摂取量を減らすように注意喚起しています(*7)。
こうしたことから、必ずしもカフェイン摂取量を0にしなければならないということではありませんが、妊娠中はくれぐれも摂り過ぎに注意しましょう。なかなか止められないという人は、デカフェ・カフェインレスコーヒー(コーヒーのカフェインを 90 %以上取り除いたもの)も活用するのもおすすめです。

参考文献・サイト
*1 食品安全委員会「お母さんになるあなたと周りの人たちへ」(参照日2025-12)
*2*3*4*5 農林水産省「カフェインの過剰摂取について」(参照日2025-12)
*6 消費者庁「食品に含まれるカフェインの過剰摂取について」(参照日2025-12)
*7 食品安全委員会「お母さんになるあなたと周りの人たちへ」(参照日2025-12)

【監修にご協力いただいた専門家】管理栄養士・成島真理(なりしま まり)先生
専門学校卒業後、委託給食会社に就職し、献立作成や調理等栄養士業務に従事。老人ホームや病院での経験を活かし、管理栄養士国家試験合格を機に女性専用フィットネススタジオに転職。
スタジオでのアドバイザー業務を経て、人事部教務課へ異動。新入社員研修や昇級研修を担当する傍ら、スタッフへ運動や栄養の知識向上を目指し、勉強会等を開催。
その後、個人事業主として専門学校の授業やヘルスケア関連企業のサポート、妊産婦やアスリート、ダイエッターの栄養相談等を実施。老若男女、健康な人から病者、妊産婦、アスリートなどそれぞれが取り組みやすいよりよい食事を提案し、健康づくり・パフォーマンス向上など個人の目的達成のために食の面からサポートしている。
また、プレコンセプションケアに関心を持ち、2022年10月より、慶應義塾大学SFC研究所健康情報コンソーシアムに個人会員として参画。




